恐竜の脳の詳細なマップを作成

神経科学学会2013年総会で Duke 大学のErich Jarvisが発表したものです。彼の研究室のサイトを見ると、「音声コミュニケーションの神経生物学を研究」とあります。

もちろん恐竜の脳は現存せず、脳函からエンドキャストが知られるだけです。ですから、脳内部の再現は直接にはできません。そこで彼らは鳥類とワニの脳を研究してその領域や働きを調べました。例えば聴覚領域の働きを調べるために、ワニや鳥を暗い部屋に置き静かにさせておいてから、ワニや鳥の声を聞かせ、その後すぐにそれらの脳を切除凍結し、薄片にして、遺伝子が異なった脳領域を活性化した遺伝子を観察したそうです。

このようにして、鳥類とワニの高精度な脳内マップを作成した上、これらを合わせるとともに、T-REX、アロサウルスおよび始祖鳥の脳エンドキャストを利用して恐竜の脳のマップを作り上げたものです。その結果、恐竜の脳には6つの領域があることがわかりました。この中には複雑な処理に関与する、"中間皮質"も含まれています。恐竜は鳥類やワニと同様に複雑な感覚運動処理の能力を持っていたことが示唆されるということです。しかし、鳥類と同様に鳴き声を学んで発生する学習能力があったかどうかは知りえませんが、それができる脳の領域は持っていて、恐竜はかなり洗練された行動をすることができたことが示唆されるそうです。

リンク

恐竜パンテオン本サイト

 

グラファイトダイナソー

 山本聖士さんのサイト

 

「恐竜漫画描いてます」

 所 十三さんのブログ

 

半紙半生

 森本はつえさんのサイト