T-REX:恐ろしき十代 11.09.09
ノーザンイリノイ大 ディスカバリー テレグラフ 時事
Janeといえば、この夏、幕張の恐竜展でもその骨格が展示されたので、記憶している方も多いと思います。カタログにも「顎の上下や眼の後ろにかまれたけがの治癒痕があり、同種間の闘争によるものと考えられる」と説明されています。
この傷は、同じくらいの大きさの個体によってつけられたものだそうです。若いティラノサウルス科恐竜は、互いに争う習性があったようです。成体になってから、縄張りや繁殖相手をめぐる争いをする練習だったのでしょうか。
JOSEPH E. PETERSON, MICHAEL D. HENDERSON, REED P. SCHERER, and CHRISTOPHER P. VITTORE
FACE BITING ON A JUVENILE TYRANNOSAURID AND BEHAVIORAL IMPLICATIONS
Palaios, Nov 2009; 24: 780 - 784. DOI: 10.2110/palo.2009.p09-056r
最古の人類祖先、ラミダス猿人の全身骨格化石発見 10.02.09
ユーレカアラートプレスリリース(日) 朝日新聞 読売新聞
Los Alamos National Laboratory
ケント州立大ニュース
ラミダス猿人Ardipithecus ramidus は、約440万年前に遡る、現生人類につなが
る最古の猿人です。あの「ルーシー」より100万年以上古い時代です。1994年、主
に頭骨や顎、歯などにより記載されていました。
今回、東大の諏訪元教授らのグループが全身骨格からその全体像を復元し、さら
に、その生態から生息環境まで明らかにしました。
サイエンス10月2日号はこの特集です。冒頭の概要論文では、「アルディ」と呼ばれ
る体重50kg、身長120cmの女性の頭蓋骨、四肢、骨盤を含む部分的な化石骨など、
110 を超えるArdipithecus の標本の発見を紹介しています。ほかに、Ardipithecus
の生息環境を記述した3本の論文、Ardipithecus の特殊な生体構造を分析した5本の論文、今回の新しい科学情報が人類の進化に対して示唆するものを考察する2本の論文が掲載されます。
プレスリリースによると、「これまで一般に、チンパンジー、ゴリラ、その他の現生アフリカ類人猿はヒトとの最後の共通祖先の特徴を多数持っている⎯言い換えれば、祖先であると考えられている種は、ヒトよりもチンパンジーに似て、たとえば木の枝にぶら下がって移動するのに適応し、前肢を地面に付けて歩いていると思われていた。しかし、Ardipithecus
に関する研究ではこの説を問う結果が出た。Ardipithecus
は森林地帯に住み、中新世の霊長類と同様に四肢を枝に這わせて木を登り、地上では直立二足歩行を行っていた。チンパンジーのように前肢の指を地面に付けて歩いたり、木の枝をぶら下がって移動しながら大半の時間を過ごしたりすることはなかったと思われる。結論として、今回の研究結果がヒト科とアフリカ類人猿はそれぞれが別の進化経路を辿ったことを示唆していることから、もはやチンパンジーをわれわれの最後の共通祖先のモデルとみなすことはできない。」としています。