ネイチャー2011年7月14日号ニュースフィーチャー
竜脚類がその小型の祖先である竜脚形類から、どのような特徴を進化させて、巨大な体になっていったのかを4段階に区分して、ここ数年に記載された新種を例にとり、わかりやすく解説しています。
さらに短くまとめたグラフィックの解説から・・・
ステージ1:初期の竜脚形類。小型で2足歩行。肉食の祖先から植物食に移行するきざしを見せる。
ステージ2:古竜脚類。体長は10m程度まで。長い頸部と尾。まだ2足歩行だが、4足でも歩行する。食性はより植物を専らに。
ステージ3:Near sauropod 日本語では何というのでしょう。より竜脚類のほうに特殊化し、四肢が頑丈になった古竜脚類。これらの特徴が後の巨大化につながる。
ステージ4:竜脚類。体長25mあるいはそれ以上になる。
歯:初期の竜脚形類は、はっきりしたセレーションのある歯をもつが、古竜脚類ではセレーションは鈍くなる。さらに竜脚類では(セレーションのない)スプーン状の歯に。
顎:初期の竜脚形類は、その肉食の祖先から受け継いだ、(上から見ると)V字形の顎をしていたが、竜脚類はU字形の顎になった。また、肉質の頬を失った。これは顎を大きく開いて多量の植物を噛まずに取り込むための適応。
脚:大腿骨より脛骨が長い竜脚類の祖先から大腿骨の方が長い竜脚類へ(走行の変化)
前肢:古竜脚類の前肢の指はものを掴むために用いられたが、4脚歩行になった竜脚類では、その体重を支えるために変化。
椎骨:たくさんあいた穴により35%の軽量化。それは古竜脚類の頃から。