Acta Palaeontologica PolonicaのForthcoming papersで、ポーランド南部の三畳紀末の地層(約2億500~2億年前)から産出した捕食性主竜類の記載が掲載されています。
Smok wawelski と命名されています。
Smok wawelski 新属新種 ただし、分類は主竜類までとなっています。獣脚類恐竜の可能性も、クルロタルシ類のラウスクス類である可能性もあるとしています。推定体長は5~6m、頭骨長は50~60cmです。
属名および種小名は、ポーランドの有名な伝説にあるドラゴンから。中世ポーランドの首都であったクラクフ(独名クラカウ)のVistula川沿いにあるWawel丘ふもとの洞穴に住んでいたそうです。smokはポーランド語でドラゴンを意味します。Wawel丘のドラゴンとなります。参考:Wikipedia
産地と層準:ポーランド南西部Lubliniecの西約2㎞のLisowice。Lipie Śląskie clay-pit三畳紀末
完模式標本:ZPAL V.33/15 1個体とみなされる頭骨の部分、骨盤、肢骨などが見つかっています。また、同一層準から同種のものとされる3本趾の足跡も見つかっています。
今回の論文は、まず記載ということで、系統分類などはさらに研究が進んでからになります。
Grzegorz Niedźwiedzki, Tomasz Sulej, and Jerzy Dzik
A large predatory archosaur from the Late Triassic of Poland
Acta Palaeontologica Polonica in press
available online 16 Aug 2011 doi:10.4202/app.2010.0045