ウェスタン・オーストラリア大とオックスフォード大の研究者は、オーストラリア西部の34億年前の地層から、微生物化石を発見したと、ネイチャー・ジオサイエンス電子版に発表しました。
発見された微化石は、オーストラリア西部のピルバラ地域、約34億年前の Strelley Pool 層から発見されました。ピルバラ地域では、1980年代に35億年前とされるApex Chert層からシアノバクテリアのマットが発見されていますが、これが本当に生物化石なのか疑問ももたれているそうです。
この時代の微生物は、酸素が無い環境で硫黄の代謝で生命活動を行っており、大きさは直径が5~25マイクロメートル(マイクロは100万分の1)の丸い細胞のような物が数珠つなぎになっていたり、同7~20マイクロメートルのチューブ状だったりして、細胞的な構造をもっていること、また細胞内外に様々な態様の硫黄を含む鉱物結晶を発見したことから、これは微細構造が周囲の環境中にある硫黄からエネルギーを抽出していた証拠としているそうです。
研究論文は、ネイチャー・ジオサイエンスに発表されています。
David Wacey, Matt R. Kilburn, Martin Saunders1 John Cliff1 & Martin D. Brasier
Microfossils of sulphur-metabolizing cells in 3.4-billion-year-old rocks of Western Australia
Nature Geoscience (2011) DOI: doi:10.1038/ngeo1238
参考
ヤフーニュース(時事)