前期白亜紀、内モンゴル自治区で発見された、トロオドン科恐竜が記載されています。
Linhevenator tani 新属新種
属名は産出地+‘venator’ ラテン語でハンター
種小名は内蒙古自治区の古脊椎動物学研究に貢献した Tan Lin 教授に献名
産地と層準 内蒙古自治区Wulatehouqi(乌拉特后旗)“North Canyon”地域 Bayan Mandahu
Wulansuhai 層 Campanian
大腿骨長240mm、推定体重23kg。トロオドン科の中では比較的大型の恐竜だそうです。
基盤的な特徴と派生した特徴が混在していますが、系統分析ではトロオドン科の中で派生した恐竜としています。
派生した恐竜として、ドロマエオサウルス科恐竜のような足第2趾、おおかたのトロオドン科恐竜より、はるかに短く太い上腕骨などの特徴があります。
この恐竜の記載により、トロオドン科恐竜の中で上記のような特徴はそれぞれ各恐竜で独自に進化したものとしています。
Xing Xu1(徐星), Qingwei Tan, Corwin Sullivan, Fenglu Han, Dong Xiao(2011)
A Short-Armed Troodontid Dinosaur from the Upper Cretaceous of Inner Mongolia and Its Implications for Troodontid Evolution
PLoS ONE 6(9): e22916. doi:10.1371/journal.pone.0022916 論文