カナダからデボン紀の捕食魚、Laccognathus embryi

Laccognathus embryi は、今から約3億7500万年前に生息していた肉鰭類で、これまでヨーロッパのラトビアとロシアから同属が記載されていました。今回、北極圏のカナダ、それも、魚類と陸上に上がった動物のミッシングリンクともいわれる、Tiktaalik が発見されたのと同じサイトから発見されたそうです。

(C)Ted Daeschler/ANSP (image), K. Monoyios (illustration)
a photograph and line drawing of the skull of Laccognathus embryi

今回の発見は、Laccognathus 属の生息範囲を拡大したとともに、デボン紀当時、ヨーロッパと北米は一つの陸地であったことを示すとしています。

Laccognathus embryi 復元。(C) Jason Poole/ANSP
Laccognathus embryi 復元。(C) Jason Poole/ANSP

アブストを見ると、Ellesmere島のサイトから22個体からなる化石が採集されているそうです。頭蓋の形態から、この魚は待ち伏せて襲う捕食戦略をとっていたと示唆されるそうです。

Jason P. Downs, Edward B. Daeschler, Farish A. Jenkins JR. & Neil H. Shubin(2011)

A new species of Laccognathus (Sarcopterygii, Porolepiformes) from the Late Devonian of Ellesmere Island, Nunavut, Canada

Journal of Vertebrate Paleontology Volume 31, Issue 5, 2011 pp.981-996

DOI:10.1080/02724634.2011.599462

 

参考:ナショナルジオグラフィック(日) ユーレカアラート 

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