白亜紀前期、約1億1千万年前の地層から、アメリカ東海岸で初めて、孵化したての恐竜が記載されました。ノドサウルス科の鎧竜です。
この化石は、メリーランド州で発見されました。メリーランド州と隣のバージニア州にまたがって、Patuxent 層という、下部白亜系の地層が分布していて、これまで多様かつ数多くの足跡化石が発見されているそうです。そこから、1997年、ある部分はキャスト、ある部分はモールドという状態の化石が、Ray Stanford というアマチュア化石ハンターにより採集されたものです。
彼はこの化石をノドサウルス類と判断し、ワイシャンペル等と研究し、ノドサウルス科新属新種として記載したものです。
Propanoplosaurus marylandicus
属名は、Pro(ギリシャ語で前)+Panoplosaurus Lambe 1919 もっと時代が後のPanoplosaurusと、頭骨背側の装飾がよく似ているため。
種小名は、産出地であるメリーランド州から。
標本の体長は13cm
Ray Stanford, David B. Weishampel and Valerie B. Deleon(2011)
The First Hatchling Dinosaur Reported from the Eastern United States: Propanoplosaurus marylandicus (Dinosauria: Ankylosauria) from the Early Cretaceous of Maryland, U.S.A.
Journal of Paleontology, 85(5), 2011, p. 916–924
DOI: 10.1666/10-113.1