Yixian(義県)層Lujiatun(陸家屯)単層から産出しているプシッタコサウルス科恐竜、
Psittacosaurus lujiatunensis, P. major およびHongshanosaurus houi について、30の頭骨を三次元幾何学的形態計測を用いて解析し、再評価しています。その結果、同単層から産出しているプシッタコサウルス科恐竜は1種であり、他は Psittacosaurus lujiatunensis のタフォノミー形態型であるとしています。
アブストラクトほにゃ訳
Psittacosaurus は、15の記載された種がある、恐竜では最も豊富な種をもつ属である。この属には、属内および種間変異の詳細な分析を可能にする、地理的にも時間的にも広範囲に分布した、大きなサンプルのサイズがある。私たちはプシッタコサウルス科内の独立した、同時代の3種、中国北西部 Yixian(義県)層Lujiatun(陸家屯)単層から産出した、P. lujiatunensis、P. major、およびHongshanosaurus houi について、それぞれの種について提案された形質の状態の再評価と組み合わせて30個の頭骨サンプルセットの三次元幾何学的形態計測を用いることにより、これら3種の再分析を提示する。私たちは、頭骨を形態空間にプロットしたときに生じる大きな変異は、個体差およびタフォノミーの差によるものであることを、これらの補完的な方法を用いて示す。私たちの結果からは、Lujiatun(陸家屯)単層にはただ1種の Psittacosaurus 属しかなく、記載された3種は P. lujiatunensis のタフォノミーによる変異型であることが実証される。Psittacosaurus 単一種の中に見られる幾何学的形態変異の広い範囲は、、他の恐竜グループに見られる変異幅も種間変異よりはタフォノミーによる歪みに関連していることが可能性があることを意味する。形態空間は主にタフォノミー歪みによる変異によりもたらされたように、本研究では、Psittacosaurus や形質状態の補完的評価のない恐竜グループにおける種間変異を記述するためには、幾何学的形態アプローチのみが細心の注意をもって使用することができることを実証する。本研究では、恐竜の形態空間に立体幾何学的な形態計測の初のアプリケーションを提示するとともに恐竜の頭骨にタフォノミックな変異を定量化する初の試みを提示する。
Hedrick BP, Dodson P (2013)
Lujiatun Psittacosaurids: Understanding Individual and Taphonomic Variation Using 3D Geometric Morphometrics.
PLoS ONE 8(8): e69265.
doi:10.1371/journal.pone.0069265 論文
この論文より数日前に掲載された論文に、こんなものもあります。
Foth C, Rauhut OWM (2013)
The Good, the Bad, and the Ugly: The Influence of Skull Reconstructions and Intraspecific Variability in Studies of Cranial Morphometrics in Theropods and Basal Saurischians.
PLoS ONE 8(8): e72007.
doi:10.1371/journal.pone.0072007 論文